経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

第二の思春期

本日は、最近のニュースにあった記事の表題の一部を題材にしたいと思います。それが表題になります。調べると「40~50代に、人が成熟していく過程で起こる自然な心の変化によって虚無感や焦燥感を抱くという、多くの人が直面する課題」という意味のようです。

私は、ずっと自分が表題の状態だと認識していました。そこに経済的自由の獲得も相まって、惑いに惑っている状態です。しかし「思春期」とは上手く言ったものですね。「自分は何者になろうとしているのか」という10代の頃の葛藤を思い出します。高校生が主人公のアニメが好きなのも、これが原因(共感を感じる)なのかもしれません。

但し、10代とは違うことも多々あります。例えば物覚え。10代もさほど良かったとは思いませんが、今の忘れる速さは凄まじいものがあります。冷蔵庫のそばに立っていて、「あ、冷蔵庫からあれを出そう」と思って冷蔵庫の方に向いて扉を開けた時点で「何出すんやったっけ?」となることも。ですので、すぐやるか、メモを取っておくかが必須です(そのメモをすぐ無くしたりするんですけどね・・・)。

手も潤いが無くなりましたね。仕事で多くの書類にハンコを押すために紙をめくる時は難儀します。皆さんの前で指をペロッとするわけにもいかず、なんとか指を湿らせることができないか、と四苦八苦し、仕事がはかどりません。

目も悪くなりました。事務屋でアラフィフの今まで裸眼でいられるのは幸いですが、車の運転に必要な視力に引っかかりそうです。先日、社内説明会があり資料を作った時、投影した時に皆さんが見にくかったらいけないと、字のサイズを大きめにして資料を作ったのに、本番、手元のパソコンに映る文字が小さくて見えづらく、画面とにらめっこをしながらのたどたどしい説明になってしまいました。

このような、あまり可愛くない思春期真っ最中ですが、豊かな老後を送れるように、しっかりとできる準備はしていきたいと考えています。

持株会

以前の記事で記載した通り、今回は持株会について記載したいと思います。

大体の上場企業には従業員持株会という制度があります。これは従業員の福利厚生の一環であり、かつ会社としても安定株主を増やすとともに、業績向上→株価上昇による従業員のやる気を引き出す、という効果を狙ってのことです。

とは言え、ただ単に「株を買ってね」と言っても従業員は買ってくれないので、たいていの会社は拠出額に応じて、その5~10%程度の奨励金を会社から出すことにより、購入を促進する制度を取っています。上記の%は飽くまで目安であり、聞いたところでは、もっと高いパーセンテージの奨励金を出す会社もあるようです。また、拠出額の上限は給与に応じて定められることが多いようです。ちなみに、賞与時には給与の3倍を拠出することになるのが一般的のようです(年俸制の場合は別ですが)。最近では従業員持株会に加え、従業員への譲渡制限付株式付与制度を導入する企業も出てきております。

ちなみに、持株会の種類には企業持株会というものもあり、これは取引先の企業が加入しています。こちらは当然ながら奨励金はありません。これは一種の「持合い」になるので、最近は下火傾向かと思います。なお、一つ納得がいかないのは、以前の記事で触れた「流通株式比率」算定方法で、流通株式に該当しない株に一般企業が持つ株が含まれておりますが、何故か企業持株会は除外されている、ということです(全体で10%を超えると流通株式に該当しない株になりますが)。

少し話がそれました。ここから書く内容は、飽くまで一般的な話としてお聞きください。従業員持株会の買い付けは、当然ながら、その金額が拠出されたタイミングで購入されます。つまり、例えば給与が25日支払いであれば、毎月25日以降のあるタイミングで購入がされます。また、賞与については、3月決算会社であれば、毎年6~7月もしくは12月に支給されることが多いでしょう。とすると、そのタイミングに株の買い付けが行われることになります。

上記を念頭に置いたうえで、出来高を見てください。大型株は影響が小さいですが、出来高が平均でせいぜい数万株/日程度の小型株の場合、このような買い付けの影響は、出来高的にも、株価的にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなります。

・・・もうだいたい私が申し上げたいことはお分かりいただけると思いますので、これ以上は詳しくは言いません。私は長期保有メインなので短期的な取引は基本しませんが、短期的な取引をする方にとっては、上記の話は取引の一つのヒントになる可能性があるかもしれません(投資は自己責任でお願いいたします)。

FANUC

皆さんはファナックという会社をご存知でしょうか。FA(Factory Automation、工場自動化)、ロボット、ロボマシン及びサービスを展開する日本有数の国際優良銘柄です。売上高は約8,000億円、営業利益は約1,400億円、営業利益率は前年度比低下したとはいえ、それでも約18%という高収益企業です。イメージカラーは黄色、以前は開示に極めて消極的な謎の企業でしたが、現在はIRや株主還元にも積極的な会社です。その会社が昨日、2023年度決算を発表いたしました。今日はその内容に触れましょう。

なぜファナックを選んだかと言うと、これから本格化する3月期決算のほぼ最初になるこの早いタイミングで決算を発表する会社であることに加え、世界展開している生産用装置産業であるため、業績の中身を確認することにより、ある意味世界の生産活動の先行指標的に理解できる可能性があるからです。因みに、PBRの高さにより、私の投資対象にはなりません。では、決算説明資料を見て私が気になった部分を書いていきます。

まずは、売上高、営業利益及び営業利益率の年度別推移(3ページ)です。売上高はコロナ期から回復しているものの、前年度より低く、営業利益率はここ7年で一番低い水準となっています。世界的な設備投資が若干弱含み、原料高の影響を割と被っている、と思われます。

次に、四半期単位の地域別売上高(9ページ)を見ると、全体の売上高は横ばいですが、中国の売上高が改善しております。時系列でみると中国の売上高の減少が全体の減少に大きく影響していたことが読み取れるので、中国の景気が底打ちし、回復していく状況も期待できます。

そして、それを裏付けると思われるのが、受注高です。機械装置メーカーは売上高の他に受注高や受注残高を開示している会社があります。これらは財務諸表には載らない数値ですが、受注残高の推移などは、翌期の売上高の先行指標とも言え、極めて重要な数値と考えております。その受注高ですが、やはり中国の底打ち感が出ている数値と言えるでしょう。

ただし、2024年度の連結業績予想数値(13ページ)は2023年度比減収減益となっております。売上高は約△6%、営業利益は△15%となっています。売上原価率が、下期にかけ悪化するものの、通期では若干の悪化に留まるので、販管費があまり減らないことが利益率悪化の主因となっております。ただし、為替前提が1US$=135円であり、為替影響については以前の決算説明会(2022年度第2四半期決算説明会質疑応答要旨)で「円安は(業績影響としては)基本的にプラス」とのことですので、この業績予想は保守的(慎重)な見方と言っても良いのでは(それほど悲観視する必要はないのでは)、と考えます。なお、今(4/24夜)見たところ、Yahooファイナンス掲示板では業績予想に対して悲観的な意見が多いですね。

とは言え、以上より、世界景気は予断を許さないものの、景気があまり良くなかった中国では底打ち感が出てきているのでは、と私は読み取りました。中国を主戦場としている会社の中には今年に入ってからの株高に乗れていない会社もありましたが、今後そのような会社が業績改善に向かい、株価にも反映されることが期待できるかもしれません(投資は自己責任で)。

SDGsと賞与

最近若干下火になっているような気がしますが、皆さんSDGsはご存知ですよねSustainable development goals、つまり「持続可能な成長目標たち」ということになります。町中にもバッジをつけた人をたまに見かけますよね。でも、皆さんは普段これらをどこまで意識されているでしょうか。例えば、17の目標の一つに「気候変動に具体的な対策を」というものがあります。しかし、会社やスポーツジム等で割とライトやエアコンはつけっぱなし、テレビは誰も見ていない、ということをよく見かけます。見つける度に消しに行ったりしてます。

alagataはケチなので、ライトやエアコンは最低限しか使いません。家族にもそれはなるべく徹底させていて、寝るとき以外は極力リビングで過ごすようにして、夏や冬のエアコンを複数稼働しないようにしています。しかし、子供が大きくなるとそれぞれの部屋で過ごすことが多くなり、それに従って電気代もかなり多くなっています。まあ、今は電気代自体が高くなっているという要素も大きいでしょうが。家庭での電気使用量のうち、ライトが占める割合って割と多いようですし。

会社でも、例えば朝早く来てフロアのライトを全部つけてエアコンもつけて働く、ということをする人がいます。本人は真面目に会社に貢献するために一生懸命働いている意識でしょうが、電気コストという面から言うと、あまり褒められた働き方とは言えないでしょう。如何に多くの人がいる時間帯に効率的に仕事を行うかを考えるべきかもしれません。

また、昼休み等長時間離席するときに、パソコンをそのままにしている人も見かけます。これは電気コスト以外の面でも問題と感じています。つまり、他の人にパソコンを触られる恐れがある、ということです。例えば、共有ファイルを開いたまま離席したが、他の人がその間使いたい場合、開いた人のパソコンを触らざるを得ない場合も考えられます。この場合は仕方がない部分がありますが、問題のある操作を知らないうちに他人に行われる恐れもあり、履歴としてはそのパソコンの所有者がしたということになってしまうと思うので、共有ファイルを閉じ、パソコンにはロックをかけて、数分後にスリープになるようにしたほうが、コスト面・セキュリティ面で良いと考えます。

ところで、賞与は、成果配分の要素が大きいので、利益に応じて金額が決まることが多いと思います。つまり、利益が大きければ金額が増え、少なければ金額が減るというのが一般的でしょう。利益を上げるためにどうすればよいか、と言うと、収入を増やすか費用を減らすか、が必要になります。そのうち、費用を減らす行動として上記で述べてきた無駄な電気代を減らす、ということがあると思います。つまり、会社を開ける時間を限定する、離席時はパソコンをスリープにする、等です。それぞれのアクションは大した効果額にならないでしょう。ただし、それを毎日、全ての人が行うことにより、積み重ねればそれなりに効果として見える額になるのではないかと考えております。そうすると、結果として利益が増え、賞与が増えることにつながると考えます。

ということで、SDGsの意識・活動を生活に取り込むことにより、賞与が増えるかも、というお話でした。今まで「どうせ会社の金だ」と見て見ぬふりをされていた方は、より積極的に対応されては如何でしょうか。

自社株買いと消却

本日はニュースを見てふと気づいたことを書いてみます。

昨今は株式の持ち合い解消に伴う株式需給悪化(だけではないですが)に対応するため、自社株買いが活発です。自社株買いした株式は、財務諸表上は貸借対照表の純資産の部に自己株式として、純資産マイナスで計上されます。また、株主目線では議決権株式総数が減少し、持株比率及び一株純資産が変動する、という影響があります(自社株買い前の一株純資産より安い単価で自社株買いすれば増加、高いと逆になります)。

これで終わり、ではなくて、会社側にはこのあとの選択肢があります。買い入れた自社株を消却、つまりなくすことができます。これを行うと、財務諸表上は自己株式と他の純資産項目が相殺されますが、純資産総額としては影響ありません。また、株主目線では、自社株が再び市場に出ることにより持株比率や一株純資産が低下する可能性がなくなります。要するに、株主目線では自社株消却はメリットが大きいということになります。

手続きもそれほど大変ではないようなのですが、それではなぜ会社は消却を行わないのでしょうか。一つは上に書いた通り、自社株を市場に再放出することを選択肢として持つことです。自社株は当然ながら価値があるので、交換対価として使用できます(例えばM&A株式交換をすれば、キャシュ負担無しで会社を買収することが可能)。

実は最近、これに加えてもう一つの理由が出てきているように感じます。それが、東証上場基準です。最近実施されている東証市場改革で改定された上場基準の中に「流通株式比率」というものがあります。これは、総株式の中で、余裕が固定化されていない、つまり実質的に市場に出回り売買される株式の数がどのぐらいあるか、という指標です。これを一定以上に保持することが求められています。上場している他の会社の子会社は、この基準に抵触するため、非上場化するか、保有株式を売却するかを迫られました(昨年だったかに実施された日本郵政によるゆうちょ銀行株式売却がこれに当たると考えています)。

流通株式比率の計算式は以下のとおりです

(発行済株式総数−発行済株式総数10%以上保有大株主、持ち合い及び自己株式等固定化していると考えられる株数)÷発行済株式総数

ポイントは、流通株式から控除される大株主の判定式です。「発行済株式総数」の10%以上なので、消却は発行済株式総数の減少に繋がり、10パーセントのハードルを下げることになるのです。流通株式比率がそれ程高くなく、大株主一覧で議決権比率が10%程度の株主がおり、かつ大量の自己株式を保有し続ける会社はこの可能性が高いです。何せ超えた瞬間流通株式比率が10%程度低下しますから。計算式を見ておわかりの通り、消却自体は流通株式比率を高める効果があります。それでも「機動的な資本政策を可能にする為」等もっともらしいことを言って多額の自己株式を保有し続ける会社は上記を疑っても良いかもしれません(多い会社は発行済株式総数の数十%の自己株式を保有していたりします)。

インサイダー

alagataは前の会社のインサイダーです(多分)。・・・と書くと何のことやらと思われるかもしれません。今回は、インサイダー取引規制について書こうと思います。

インサイダーとは、要するに内部の人間ということです。ある会社の人間は外部の人間に比べて色々な内部情報に接する事になり、中には将来の株価に大きな影響を及ぼしかねない情報もある為、そのような人は一定の条件下でしかその会社の株の取引ができないルールとなっています。たまにこのルールの違反をして処分されているニュースを見かけますよね。

株価に大きな影響≒財務数値関連、ということで、経理マンである私はいつもこの規制に自社株取引を制限されていました。自社株を持つきっかけは、従業員持株会です。会社からの奨励金が拠出額の5〜10%程度出るので、普通に考えればオトクです。買う場合は、持株会を通して毎月決まったタイミングで買うので、インサイダー取引規制は関係ないですが、持株会から株を引き出して市場で直接売却する時はモロに引っかかります。四半期決算をしている経理には殆ど売却チャンスがありません。

というわけで、株を持ったまま退職したのですが、退職しても一定期間はインサイダーに該当すると判断される場合があり、念の為その期間が過ぎるまで売却を控えている、という状態です。なお、将来の株価に影響を及ぼしかねない情報を知っているといえば知っている状態かもしれません。まだ公表はされていないようですが、勿論誰にも言ってませんし、他人に株の購入を勧めてもいませんけど。

因みに、私としては一刻も早く株を売りたいです。だって、配当利回りが悪いんですもの。あ、でも最近は利回りは上昇気味です。(ここ最近は下落気味ではあるものの)すごい勢いで上昇していた市場全体とは逆行して株価は安くなっていますから(じゃあ寧ろ売れへんやん、というツッコミはご容赦を)。なお、持株会については少しお話したいことがなくもないので、また別途お話します。

一番泣いたアニメ

アニメの話、今回からは若干マニアックな話になろうかと思いますが、時々しか書かないのでご容赦を。自分で表題を書いておきながら、考え出すとなかなか決められないものですね。

前にも書いた通り、どうも高校生活に未練があるようで(男子校で勉強ばっかりさせられていた)、私は高校を舞台としたアニメが好きなようです。その中でも、ストーリー重視、心理描写に重点を置いたアニメが特に好きになる傾向があります。実生活に疲れているのでしょうかね。酒を飲みながら見ていると涙が止まらなくなります。

ベタなところではやはり「CLANNAD」でしょうか(Key作品が好きというわけではないですが)。AFTER STORY(2期)のほうが泣けるという評判のように思えますが、私は1期も好きです。親の立場で見てしまうので、1期の14話や最後(22話)は涙なしでは見れないです(なお、AFTER STORYは辛くて見れません・・・)。

マイナーなところでは「失われた未来を求めて」です。これは誰に感情移入するかで印象が変わるので、好みが分かれると思います。

直近では「夜のクラゲは泳げない」に期待しています。まだ3話までしか放送されていませんが、それぞれのキャラクターに影があるのが良いです。強がっていたり平気な顔していたりしていても時々弱い姿を見せるキャラクターが特に好きです。

マイナー好きなので、皆さんがご存じないアニメが殆どだと思いますが・・・。

結局一番は決めきれませんでしたが、その他、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」「プラスティック・メモリーズ」「Angel Beats!」「宇宙よりも遠い場所」「四月は君の嘘」「SHIROBAKO」等の泣けるアニメを含めて、日本にはいいアニメが沢山あり、いつでも楽しめるのは幸せだと思っております。