「空気読めない」ではないですよ。
KY活動やKYTと言ったりもしますかね。「危険予知」のことを指すことは、メーカーに勤務されている方ならご存知でしょう。今日はKYTで思い出したことがあったので、それについて記載してみます。
私は事務屋だったので、メーカー勤務とは言え、危険行動は殆どなかった、と言いたいのですが、確か以前に書いたと思うのですが、若い頃に書類棚のキャビネットレールで数針縫う怪我をしたり、車で事故ったりして大目玉を食らったりしたことがあります。若い頃は本当に不注意で、思えば危険予知なんて全く考えていませんでした。
しかしメーカーには色々な安全行動に関する取り決めがあり、場内の道路には様々な色付けがされており、歩く場所が厳密に指定されていたり、階段を登る時は手摺を持つことが義務付けられていたりしました。ミーティングの最後の挨拶も「ご安全に」だったりします。
場内の横断歩道を渡る時は右を見て「ヨシ!」、左を見て「ヨシ!」、前を見て「ヨシ!」と指差し呼称をしてから渡る、ということも義務付けられていたりして、工場集会の度に工場長が繰り返し繰り返し大袈裟なゼスチャーと共に臆面もなくやっていたりしました。なお、私の感覚としては、会社規模が小さくなる程安全活動が疎かな傾向にあるようです。コストもかかりますしね。
しかしそうしているとやることか習慣化するもので、普通に一般道を歩いていても、つい指差しして「ヨシ!」とかしてしまうようになり、少し恥ずかしかったりします。でも、このような自然と出る習慣になることが安全に繋がると分かるようになりました。
他には、活動の一環として、月に一回KYTミーティングが職場単位で開かれ、ある状況に対して、そこに潜む危険と、その対策を出し合う、という活動もありました。とは言え、事務職なので、事務所で起こり得る危険が基本的に題材になっていました。例えば、「棚に書類を入れているが、棚の上にばかりものが入っており、重そうなものばかりである、この時の危険と対策は?」といった感じです。
で、私の面倒くさがりな同僚が、対策に必ず「業者に頼む」と答えていました。最初は「何その答え〜」とか皆で言ってましたが、確かに、どんな場合でも自分達の危険対策になるよな・・・でも何か主旨が違うような・・・と思いながら、毎回その人がそのように答えることをだんだん期待さえしてしまうようになっていたことを思い出しました。
良く言えば、あまり楽しいとは言えないミーティングにちょっとした花を添えてくれたと言えなくもないかな。