年末年始の時間を使って相続税の勉強をしました。今日はその内容について記載したいと思います。
相続税は複雑という印象がありましたが、調べた範囲では「やっぱり税法だなあ(税法の基本思想どおりの内容)」という感想です(当たり前)。今回は両親の資産構成(殆どが金融資産で一部不動産)をベースに確認したので、相続税の一端を垣間見ただけなのでしょうが。
相続税は累進課税なので、私の考える相続税節約のポイントは以下の通りです。
①死亡保険金を活用する
②配偶者の税額軽減を活用する
③一度に相続する額をなるべく抑える
④正味の遺産額をなるべく抑える
①②については、税額軽減枠を最大限使う、という意味そのままですし、④については、例えば不動産であれば時価より若干抑え目の相続税評価額になる場合があるため敢えて不動産を購入する、といたことになるでしょうか(③については後ほど触れます)。
そのうえで、私どもの場合の節税ポイントは以下の通りになると考えました。
⑤死亡保険金を活用する(①と同じ)
⑥生前贈与の活用(500万円/年・人)
⑦金融資産の現金化(株式等の売却)
⑧両親二人の資産を平準化(③と関連)
⑤については税法通りなので割愛して、⑥については、110万円/年・人の贈与税無税枠を活用し相続税を抑えることは有名ですが、遺産額が多い場合はそれでは追いつかないので、相続税の最低税率である10%未満に贈与税額を抑えられる500万円にて贈与を行うというものです。
⑦については、両親の株式等資産には含み益があり、これをそのまま株式として相続した場合、当然ながら含み益を加えた額で相続税を計算することになるうえ、売却時に相続人が譲渡益課税(所得税)を受ける、という言わば二重で課税されるかのような状態になります。株式での相続に拘らないのであれば、生前に売却して譲渡益課税を発生させることにより所得税分だけ相続税の課税標準を下げることは有効と考えた次第です。
⑧については、両親が健在な現状においては、子供である私は2回の相続を受けることになると考えらえれます。その場合、片方に遺産額が偏っていれば、その分だけ累進課税により税額が高くなることになります。ですので、言わば「順番」に影響されることなく相続税額を抑制するには、二人それぞれの遺産額をできるだけ同等にすることが有効と考えた次第です。
・・・と、ここまで感情を入れずに記載しましたが、私はこれらのいずれも実行するために両親を説得しようとは全く考えておりません。以前にも記載しました通り、両親の資産は両親の好きなようにしてほしいからです。相続税の勉強は、いざというときに多額の相続税を支払う必要が出て慌てふためくような事態を避け、心の準備をするために行いました。
今年も、両親には満足して生活してもらうためにできるサポートはしていきたいと考えております(税法に関する記載は私個人の意見になりますので、誤り等が含んでいる可能性があり、流し読んでいただければ幸いです)。