経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

経理のおしごと(税務)3(最後)

税務調査対応を意識しながら、税務担当の仕事にはどのように取り組んでいくべきでしょうか。私の考えを述べます。

まず、メールや書類(特に稟議書等)への記載内容には常日頃から気をつけるようにします。調査時に見られて、曲解されると面倒なことになりかねません(調査官は基本、自分の良いように解釈します)。

その上で、①法人税等の申告書作成、提出、納税については、正確性を確認したうえで、リスク額(否認可能性額)及び否認の場合の他項目への影響度を総合的に勘案してチャレンジするところはする、安全目に行くところは行く、と区分します(安全にしようと思えばいくらでもできますが、それだと税額が大きくなるだけです)。

次に②税務的見地からの各種社内稟議書及び契約書のチェックですが、スキームが税務リスクが少なく税務メリットを享受している内容になっているかは当然として、自分が記載する内容は勿論、他人が記載した内容(表現)にもツッコまれどころがないかをチェックします。

そして③社内の税務相談対応、国際税務や税制改正への対応については、内容を検討し、会社制度をより税務的に安全な方向に変えるチャンスであれば、対応する為の制度変更の内容にそれをねじ込んで説得していきます。

税務調査では、時にはハッタリを、時には議論の誘導を活用できれば効果的な結果を得られる可能性があります。そのために、調査の流れをタイムリーに把握し、出す資料の内容や順番を慎重に検討しますが、誘導については、上記で述べた普段の仕事の中でも仕込んでいくことは可能です。このように、税務調査を常に見据えながら、また、会社の税務メリット極大化を常に意識しながら、社会や会社の動きをタイムリーに把握するのが会社税務の仕事だと私は考えています。

(税法等と簡単に書きましたが、根拠となる決まりの種類はいろいろあります。その内容や、私が経験した税務調査の具体的事例も記載しようかとも思いましたが、それはまた別の機会に)