経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

株主総会の思ひ出6(事務局)

株主総会について今までいろいろと書いてきましたが、今までの記事は今回のことを書くための「前フリ」だったと言っても良いかもしれません。

皆さんは株主総会で一番大変なのは、総会で前に立って説明をし、質疑応答に対応する役員たちだと思われるかもしれませんが、私は個人的な経験からそうは全く思いません。私は経理及び経営企画として株主総会運営の事務局に入っていましたので、事務局が一番大変だと自信をもって言えます。ただ、もちろん会社によって状況は異なると思うので、私の意見が客観的と言うわけではないことを予め申し上げておきます。

事務局は役員どもが株主総会を無難に乗り切れるための様々な準備をしております。議決権行使の状況確認から総会シナリオや想定問答集の作成、質疑応答の対応準備や総会資料や総会後の説明会等の資料作成など、本当に多くのことをしなければならなくなります。

私が総会事務局をしていた前の会社の場合、6月に入ると社長がピリピリし始め、総会のことを微に入り細に入り確認してきて、色々ケチをつけてくるので、その対応も大変になります。これが約1か月続くので、事務局からすると「経営しろ」とツッコミたくなる状況が毎年続きます。つまり社長は年11か月しか経営していない状態でした。

想定問答集も、質問の回答になっていないだの、こんな質問が飛んで来たらどうするだの、誰がそんなこと聞くねん、ということをいろいろ言われ、そのたびごとに質問が増え、削っても削っても最終的に300ページ以上の問答集を作成することになります。そんなに回答にビビっているなら私に回答を振れ、そっちのほうがよっぽどマシや、と思っていました。また、日経新聞も株主を煽るかのような記事を書いたりしますので、毎年この時期、想定問答作成の為だけに日経新聞を毎日読んでいました。

株主総会のリハーサルも4回ぐらいするのです。その間、想定問答集を読み込み、内部事情をよく知っている会長が株主役として質問をするわけで、そんなのすぐに対応できるわけもなく、結局対応できないことを怒られ、想定問答が増加する、という理不尽なことを毎年繰り返しておりました。

そして、結果としては質問ゼロということで終わったりするわけです。

更に、株主総会が終われば良かった良かった、で終わるわけではありません。総会数日後に「総会反省会」なる振り返りの場がありその場で社長から好き勝手な非難を浴びせられるわけです。そもそも「反省会」って何だ、反省するような失敗は何もしていない、と思いながら誰もが黙って聞いています。自分の選任議案の賛成比率が低くなっている原因は何か、とか知らんがな、あんたが長く社長やってるからじゃないの、とか思ったりしながら、言うと更にごちゃごちゃ言われると面倒くさいので、黙っているわけです。

このように、私の経験した事務局は、6月はとにかく面倒な1か月となり、それが毎年同じように繰り返されるわけで、誰もが事務局を離れたくて仕方がない状態になっております。

ほぼ私の愚痴になってしまいました。他の会社は知りませんが、このような会社が特別であることを願ってやみません。