経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

株主総会の思ひ出3(株主提案2)

前回は株主提案そのものについて述べましたが、今回は株主総会自体でも重要な役割となる証券代行についてお話します。

そもそも「証券代行」とは何か、とお思いの方もおられると思いますが、証券代行とは、株式発行した会社が行うべき株式関連事務を代わって行う部隊のことを言います。通常は信託銀行の証券代行がその任を負います(信託銀行に委託します)。皆さんが受け取る投資先からのお手紙は通常この信託銀行が発送しております(封筒を見ればお分かりでしょう)。

株式関連ということもあり、そのカバー範囲は広く、株主総会対応もその中にあり、当然ながら、株主提案も含めた特殊株主対応についても豊富な経験を持っています。

アクティビストが当時所属していた会社の株を買い増している事に気づいていた私は、株主提案リスクについても先んじて証券代行に相談をしておりました。しかし、その時の証券代行の担当者(ベテラン)には、「会社側に接触もなしで提案してくることはないでしょう、そのようなことは経験上ありません」と、会議の場で半ば嘲笑気味に一蹴されました。

しかし、そのアクティビストを研究していた私は不安に思い、別のターゲット企業で3ヶ月早い12月決算会社が株主提案を受けていたことを知っていたので、万が一同じ提案を受けたときにも慌てず対応できるよう、密かに会社側意見案も含めて準備をしておりました。すると、4月中旬、不安が的中、株主提案を受けとった、という結果になったのです。

蜂の巣をつついたような大騒ぎの中、私は準備していた案を出し、それに基づいて対応を進めることになりました。私は面目躍如ですが、証券代行担当者は赤っ恥で、それ以降当社の担当を外れるまで、あまり口を利いてくれなかったような気がします。

・・・何か私の自慢話みたいになってしまいましたが、他社の株主総会の状況や最新のトレンドも知っており、証券代行は通常頼りになる存在と言えるでしょう(信用しすぎるのもいけませんが)。