経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

経理のおしごと(予実管理)

今回は予実管理についてお話ししたいと思います。3月決算会社は、そろそろ次年度予算の策定がたけなわになる頃でしょうか。

ところで「予実」って何?という方がおられるでしょう。これは単純に「予算実績」を略したものです。つまり、予実管理とは、予算と実績を比較して差異を分析する、というお仕事になります。

比較分析するためには、まず予算をしっかりと作らなければいけないことは想像に難くないでしょう。基本的には、会社の組織に応じた部門というものを管理システムに設定し、その部門単位に内容(勘定科目)毎の予算金額を設定してくことになります。

その部門単位の予算を誰が作るかというと、経理ではなく、各部門が作ることになります。ただし、その内容が適正か、会社全体の予算損益を出した時に問題となる部分はないか、等をチェックするのが経理の役割になります(会社によっては経営企画という部門が担うことも多いと思います)。

一方、実績については、月次決算がまとまったら、事前に作った予算との比較表を作成し、各部門に差異を分析、コメントしてもらうことになりますが、これは経理が担うことが多いように思います。

想像がつく部分もあるでしょうが、部門が多いとこの作業が煩雑になるうえに、部門の所属長によっては対応が悪い人もおり、まとめるのに非常に労力がかかることになります。

ただし、この内容を分析することにより、(経営者より)会社全体の状況をいち早くつかめる、また、改善ポイントを指摘できる、という重要でやりがいのある仕事につながることになります。自分の会社のことをよく知らない、あるいは知っていても自部門が属する事業だけ、という方は、結構おられると思います。経理担当者でも、そういう事を意識せずに、作業にばかり目が行きがちです。貴重な情報にアクセスしている事をもう少し意識してほしいです。

また、前回の伝票チェックでも申し上げた通り、この作業を通して人の性格が分かることもあります。それに加え、人数の少ない部門を見れば見えてくる情報もあります。それは、給与水準です。これは例えばの話ですが、2人(所属長+担当)しかいない部門で、そのうち1人(担当)が自分と同じぐらいの年齢の人だった場合、給与勘定の発生額から自分の給与を引いた額が、残り1人(所属長)の給与水準だというものです。

これを役得というかどうかはありますし、最近では役職ごとの給与水準テーブルを給与規程等に明示している会社も多いようですが、私が若いころはこのような情報をもとに、自分がこのぐらいの年齢にはこのぐらいの給与もらえるのか、と早期退職シミュレーションに活用していました(かなり昔の話だからいいですよね?)。