経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

経理のお仕事(会計)1

今週は決算発表が本格化する、と先週末書きましたが、よく見ると今週後半から(メインどころでは1月24日(水)のオービック、ディスコ及びニデック辺りから)本格化という感じなので、それまでは少し会計の話でもしようかと思います。

会計の仕事の目的は、決算短信に代表される決算短信を作るために、上場親会社とその子会社を総合した企業グループ連結の業績数値を、会計基準という一定のルールに基づき、集計していくことと、簡単には言えるのではないかと考えています。

こうやって書くと、集計のためのシステムが整っていれば簡単なことのように思えますが、なかなかどうして、毎回きちんと準備していてもそう簡単にいかないのが経理のお仕事、という感じです。

会計の具体的な仕事について書く前に、2つほど触れておきたいことがあります。まず1つ目は、会計の根拠となる決まり事についてです。具体的には会計基準(ベースとなるルール)、適用指針(会計基準を実務に落とし込む際の具体的な詳しい説明)、実務指針という種類があり、これらは企業会計基準委員会(ASBJ)という組織で審議され、制定されます。つまり、これは法律ではありません。また、これは日本の基準であり、海外にはそれぞれの国で会計基準があります。ただし、もともと大きな差はなく、更にそれぞれの差は徐々に少なくなってきている、と考えて良いでしょう。特に、ヨーロッパを地盤とする国際財務報告基準(IFRS)の影響は大きく、日本の会計基準もIFRSに収れんされている状況と言えるでしょう。ちなみに私はこのIFRSが大嫌いです。また、この会計基準の中にも、細かくは各会社が独自で決めることができる部分があり(例えば、棚卸資産の評価方法等)、上場会社間で全く同じというわけではありません(企業グループ連結内では同じです)。その辺を説明するため、適用している会計基準を説明する部分が有価証券報告書等にはあります。

もう1つは、上場会社の決算は決算日(会社の四半期期間や事業年度の終了日)から45日以内に報告することが金融商品取引法で決まっており、これと通常は毎月末に行われる取締役会のタイミングで決算発表日が決まることが多いです(これが月末や15日前後に決算発表が多くなる理由です)。そう考えると、決算日から24日で決算発表を行う、ということは如何にスピードが速いかご理解いただけると思います。ちなみに、決算発表が一番早い会社は決算日後第1営業日です(あみやき亭)。これらからも想像つくと思いますが、決算は決算日までに如何に万全の準備をしておくか、が大切です。ちなみに、私が決算を担当していたころは、だいたい以下のようなスケジュールで行っておりました。

 上場親会社の決算   ・・・決算月の翌月10日前後(8営業日前後)

 グループ連結決算   ・・・  〃   15日前後(12営業日前後)

 決算短信の完成    ・・・  〃   20日前後(16営業日前後)

 会計監査の終了    ・・・  〃   25日前後

 取締役会承認、決算発表・・・  〃   30日前後(翌月内)

なお、四半期決算は取締役会での承認が必要というわけではありません(これとは別に取締役や執行役員で組織される開示委員会というものが開催され、そこで内容を審議されたりします)が、通常は取締役会を経て開示されることが多いと思います。(つづく)