経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

上司の役割

alagataはそれなりの期間、上司をしております。上司をしていると、上司としてどうあるべきかを考えて行動するようになり、色々と調べたり悩んだりして現在に至っております。本日は、私の考える「上司の役割」について、記載したいと思います。

私が初めて上司になったのは今から10年以上前です。上司とは言っても海外にいた時なので、部下は全て現地の方でした。社会人になってからそれまで担当者として働いており、上司の経験はもちろん、上司の悩みや気持ち等についても思いを致すことは全くなかったので、手探りでの経験でした。その頃は私も若く自分なりの理想もあり、その理想に沿った組織運営をしようと悪戦苦闘しました。私の取った方法は、ルールを決め、それに沿った運用を徹底する、というものでした。海外には3年おり、その間自分の理想に基づき色々なことに取り組んでいましたが、3年後、矢尽き刀折れ日本に帰る段になり、振り返ってみると私が来た頃より状況が悪くなっている、と感じ、非常にがっかりしたことを覚えております。私が理想に少しでも近づこうと3年間必死に、自分が最後の砦、とまで思って取り組んだ結果がこれか・・・と。ここで、人を動かそうと思うと、ルールや権力ですることはできない、という学びを得ました。

それから色々な経験をして、今では以下の3つが上司の役割だと考えております。

①任せる

②判断する

③(結果に対する)責任を取る

私が一番難しい、と感じるのは「①任せる」です。「②判断する」は、色々な経験をすれば、まともな判断(後になって責められるようなことのない無難な判断)はある程度可能です。また、「③責任を取る」は、腹さえ括ってしまえば、大したこととは感じなくなります。これらに対し、特に自分である程度できる、と思う人にとっては、自分より経験のない人、新人等に口出しをせず任せることの難しさは、想像以上のものがあるように感じます。私は我慢が効かない性格なのでストレスが溜まること尋常ではありません。しかし、これを乗り越えない限り、人材育成、ひいては組織としての成長は果たせない、と考えております。

現在の私の上司は、ことあるごとに指摘をする方で、その指摘自体は尤もなところが多く目の前の課題に対する即効性は高いかもしれませんが、長期的な観点から言うと、メンバーの自主性を損なう恐れがある等、あまりよろしくない方向のように感じます。それよりは、コミュニケーションをよく取り、基本的な方向性や困ったとき等の報連相について認識共有したうえで、信頼して任せ、見守るほうが、信頼感を醸成し本人のやる気をより引き出すことができ、その積み重ねが組織を活性化し、強く発展させることができると考えております。周りや部下からは、こっちは大変なのに助けもせず、自分では動かず楽している、と見られるかもしれませんし、私も言いたいことを言えず手出しもできず苦しいのですが、それで良いと考えております。このような考えに基づく行動の結果が伴っているのかどうか自信はありませんが、私はこの姿勢をとことん突き詰めた結果がどうなるかを見てみたい、と現在は考えております。