経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

ニデック決算斜め読み

昨日より12月決算発表が本格化、先陣を切った有名・優良企業のうち、本日はニデックを取り上げたいと思います。なお、私は永守さんという経営者にあまり良い印象を持っていない(リーマン・ショックの時に他の企業に先んじて従業員の給与カットを行ったり、株主総会で「不満があるなら株を売れ」といった内容を株主に言ったとか?)ので、これから書く内容は多分に主観的、先入観がある可能性が高いことを予め申し添えます。

決算数値を見る限りは、業績は順調に見えますが、業績予想の下方修正を発表しており、株価への影響はネガティブでしょう。ただでさえ株価は最近の上昇気流に乗れていないのにこの内容、ということでか、あわせて、株価浮揚を狙ってと思われる、増配及び自社株買いの発表もしております。ただし、自社株買いの規模は半年で0.34%と決して大きいとは言えない上に、それまでに設定していた自社株買い枠を1/4程度しか実施しないまま期間を終了しているので、実施の本気度を疑問視してしまいます(ま、色々「事情」があるのかもしれませんね)。

そもそも、ニデックはPBR2倍強と、1倍を大きく上回っているので、私は自社株買いをすべきではない、というスタンスです。PBR1倍は、簡単に言えば会社の解散価値と株価が同じ、ということなので、自社株買いは継続保有する株主にとってはイーブンと考えると、1倍を超える株価=解散価値より高い株価で買う、という意味になり、継続保有する株主にとっては不利なアクションと考える事ができます(実際は他の要素もあり、簡単には判断できませんが)。私なら、この場合、自社株買いをする金があるなら配当をもっと増やせ、と思います(なお、自社株買いに充てる110億円で、約20円/株の配当が可能)。私は2倍以上の高PBR企業が自社株買いを行うのは株主軽視だと考えています。

ということで、そもそも私のターゲット銘柄の範囲外ですが、決算発表を含む適時開示を見てもニデックを買いたいとは全く思わない内容でした。皆さんはどう見たでしょうか?