経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

「二馬力」で稼ぐ

昨日は注目銘柄の決算もなかったですし、狙っていた銘柄が決算発表タイミングより前に増益と増配を発表してしまい、なかなか買いタイミングを掴めず悲しいので、今日は決算とは異なる話をします。

私は結婚して20年以上経っており、3人の子供がおりますので、結婚した当初は働いていた嫁さんも、1人目を身ごもって以降は時々パートで働く以外は子育てに専念しており、言わば私の労働による稼ぎでなんとか今までやってきた、と言っていい状態です。

・・・え?表題と違うこと言ってるって?それをこれからお話ししようと思います。

個人投資家が株式購入の際、銘柄選定の要素の一つに入ってくるのが株主優待だと思います。特に、私のような配当狙い、長期保有が確実な零細投資家には、投資リターンを測るうえでかなり重要な要素と言えるでしょう。一般的な優待は以下の要素で強弱(優遇)がつけられている傾向にあります。

保有期間(長いほうが優遇)、②株数(多いほうが優遇)

これには、経営者の地位を脅かすような行動に出にくい個人投資家に長く保有してほしいという経営側の思惑が多分にあります。つまり、株主提案など、厄介な要求をしてくるアクティビストや、(経営者にとって)厳しい議決権行使基準を制定し、それに従って基準に抵触すれば躊躇なく会社議案に反対する機関投資家に多く持たれるのを防ぎたい、ということです。この背景には、いわゆる「株の持合い」が東証市場改革の一環で、コーポレートガバナンス・コードに基づき保有目的を明示することが要求されるようになったことに加え、それを受けて機関投資家も株式を多く保有している会社への議決権行使をシビアにする傾向にあることと関連しています。このような、持合い解消により株を市場にどんどん放出されるような状況で株を買ってくれるのは、機関投資家とアクティビスト以外は自分(自社株買い)か個人投資家しかいませんからね(それゆえ、私はしっかり監視しましょうと申し上げています)。

株主優待は、以前は保有期間や株数による差はあまりなかったように思いますし、そう大して魅力もない自社製品詰め合わせ、等が多かったと思いますが、一時の株主優待下火を経て、最近はポイント制のカタログギフト等色々工夫をこらし、株主優待に力を入れる会社も増えてきたという印象です。で、個人投資家がよりお得に優待を受けようとすると、手っ取り早いのは②株数を調整することです。

株主優待は当然ながら1名義につき1権利のみ付与されます。つまり、200株で普通の優待、500株で良い優待を出す会社の株を700株持っていても、普通の優待と良い優待両方もらえるわけではなく、500株以上なので良い優待1つしかもらえないということです。

ここからは実例です。私が保有している稲畑産業という会社も株主優待をしており、主な内容は以下の通りです(保有期間3年以上の場合のみ記載)。

100株以上・・・QUOカード2,000円分

200株以上・・・〃     3,000円分

500株以上・・・〃     5,000円分

当然ながら株数が多いほうが金額が多くなっており、株を500株買うのが良いように思われるかもしれませんが、この場合、株数に対して一番効率が良いのは、100株で2,000円でしょう。このように、保有株数が多いほうが効率が良いとは限らないパターンの株主優待は結構あります。それでも、何とか少ない株数でもっと優待の金額を増やしたい、という方もおられると思います。実は、上記の稲畑の場合、200株で4,000円分をもらうことも可能なのです。そうです、名義を2つに分けて購入するのです。で、稲畑の場合、私と嫁さんの名義でそれぞれ株を保有することにより、QUOカードをそれぞれもらえる状態を作っております。このようにして、配当だけでなく、優待を「二馬力」で稼ぐ、というのは、投資金額に限りがある零細投資家にとっては非常に有効な方法だと考えております。なお、配偶者に投資余力がないからといって資金をむやみに移すと、贈与税に抵触する可能性がありますので、ご注意を。

・・・もっとも、このような方法が取れるのは、資産管理を自分でできる権限を持ってらっしゃる方で、夫婦関係が良好な方、という条件が付くかもしれませんが。