経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

株式投資は「悪」なのか?

2023年9月末における日本の個人保有の金融資産が2,005兆円だったというニュースが昨年12月にありました。現預金は過半の54.8%だったようです。

日本では貯蓄の投資への資金振り分けが進まないことが以前より指摘されておりますが、その原因の一つとして、日本人の中には投資=「悪」という考え方を持つ人が多いからではないか、と私は思います。今回はそのような見方に対しての私見を述べたいと思います。

私の実感として、投資を敵視している方は、労働は「善」で労働から得られる収入こそが価値のあるものだ、投資で儲けるなど「あぶく銭」だ、といった感覚があるように思います(私の主観です)。

結論から申しますと、現在の私の考え方は、これとは全く正反対の考え方です。それは以下の2点から構成されます。

①本来の株式投資は、投資先の会社を応援し、その対価を配当という形で得る、というものだと理解しているから

②大仰な言い方だが、日本の安全保障的な観点からも、日本人が日本株を持つべきだと考えているから

私も、株式投資なんてギャンブルと同じ、と考え、距離をおいた時期もありました。その頃の私は、株の値上がり益で儲けることしか考えておらず、頻繁に売買を繰り返していました。現在は、全くそのようなスタイルの投資はしておらず、基本購入したら何かない限り持ち続ける、という投資スタンスです。様々な資料で会社のことを理解し、応援し、監視し(株主提案できる規模の投資先ならそれも辞さない)、議決権を行使するつもりです。極めて間接的ではありますが、会社運営に関わることにより、投資先がより発展する、ひいては日本経済が発展することに少しでも寄与したいと考えております。

私が以前所属していた会社は外国人アクティビスト(所謂ハゲタカファンドと同様)に目をつけられていた会社でした。そのアクティビストに備える為に、その行動をネットでつぶさに調査したことがありますが、彼らのやり方は、価値があるのに評価されていない(株価が低い)会社に目をつけ、株価を吊り上げる施策を会社に要求し、挙句の果てに上がり切った株価で株式を売却して、短期間で巨額の利益を得るというものでした。私はその手法に「感心」しました。経理マンとしての観点からも、本当に目のつけどころが素晴らしいと感じました(違う言い方をすると、このような輩につけこまれるような経営をしていることを示していると考えます)。それと共に、多くの日本人が汗水たらして稼いだ日本の利益がこのような形で外国人にあっさりとかっさらわれるのは見ていられない、と考えたのです。微力ではありますが、私も日本の会社の株を買うことで、富の海外流出を防ぐことに貢献したいという思いがあります。

労働は尊いものですが、お金を稼ぐ方法の全てではありません。経営者の中にはそのような日本人の「美徳」の上に胡坐をかいて多額の富を大した努力もせず自動的、継続的に吸い上げている輩もいます。私は、富の海外流出だけではなく、「役得」的な場所に安住する人たちの監視もして、できればその是正に力を尽くしたいとも考えております。

私としては、多くの日本人が日本株式投資に興味を持つことにより、結果的に私の「同志」となることを願っております。