経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

私は「根回し」肯定派

「ある目的を実現しやすいように、関係する方面にあらかじめ話をつけておくこと」。これが「根回し」の意味です。

私の印象では、これは悪い意味で使われる事が多いように感じますし、結果として、「根回し」=悪いこと、という印象を持つ人もいるように感じます。しかし私は、仕事をスムーズに進める上で、根回しは必要不可欠だと考えております。

組織は大きければ大きいほど、動かすのが大変になる傾向があると思います。何故大変かと言うと、関わる人が多くなるからです。管理側に立った方はよくお分かりでしょうが、何かを変える時、必ずと言っていいほど反対する人が出てきます。そういう人ほど声が大きく目立ち、かつ妥協もしないので、実際は反対の人が少なくても簡単に頓挫する事になります。しかし、反対する人は得てして「事前説明がない」ことを根に持ち反対していたりします。こういう時に根回しは有効になります。

ものごとを進めたい場合、ボトルネックになるものは何かを特定することは大事です。その中に人の要素も入ってきます。「あの人はこの内容だとケチをつけてくる」「これを進めるとあの人の部署の負担が増えると考えるだろう」等、人の性格や人間関係等を基に、人的ボトルネックを特定します。進める内容をその人達に寄り添うものに調整すると共に、その人たちに根回しすることにより、決定の場(会議)の進行がスムーズに進む、ということになるのです。

そもそも会議で初めて内容を知って賛成してくれる人なんてほぼいないでしょう。大抵の人は、自分達への影響を確認するために一旦は賛否表明を留保するでしょう。その会議が月一回開催だったら、それだけで決定が少なくとも1か月遅くなります。進めたいエライさんからは睨まれる事になります。そのようなことにならないように、事前に多少時間を使って根回しするのは当たり前なのです。

つまり、根回しは密なコミュニケーションなのです。これを如何に効率的かつ効果的にするかが、立場が上になる程、仕事をスムーズに進める=その人の優秀さを他人に印象づける、一つの要素となると私は考えます。