経理マンでもFIREしたい

〜とあるアラフィフ経理マンの早期退職を目指す日常〜

私の投資遍歴 4(第二の躓きの結果)

日本に帰国した私は早速FX口座を開設、数年間貯めこんだお金の殆どを南アフリカの通貨であるランドに投入しました。高金利通貨である上に、元手の数倍の金額を購入した為、受け取れる金利は相当な額になり、これで日本株式での失敗をカバーし、早期退職への道筋をつけることが出来る、と考えていました。

が、そのような楽観的な考え方は、ものの数ヶ月で砕け散ります。リーマン・ショック、そして怒涛の円高。この時も、私は日々凄まじい勢いで膨れ上がる含み損を前に、何もできずにいました。そしてついに強制的に含み損を確定させる水準が見えてきた段階でようやく、日本円へ戻しました。この取引で投入した日本円、数年間貯めこんだお金のほぼ全てを失いました。双日株よりも巨額の損失を、またしても被ってしまったわけです。

この時はさすがに数日間何もする気がおきませんでした。なんでこのタイミングで日本に帰ってきたんだろう、帰国が数ヶ月遅ければ逆に大金持ちになっていたのではないか、自分はお金を貯めることのできない星の元に生まれたのではないか、と先の人生すら悲観したものです。

結局、30歳前後だった2002年から7年ほどの間に手痛い失敗を2度もし、その間の貯蓄をほぼ全て無にしてしまうことになりました。

それ以降、2021年までの10年以上の間は、既に購入していた外国債券が償還されたらその利息とともに別の外国債券を買う、という繰り返しで増やす以外は運用らしい運用をせず、労働収入による増加分は全て、殆ど金利のつかない定期預金にしておりました。

なお、私が新聞の言うことを全く信用しなくなったのはこの頃からです。リーマン・ショック前の論調は、日本は「国の借金」が先進国中最悪で、いずれ日本国は破たんする、従って日本円はどんどん価値がなくなる、というものだったと認識しています。私はその論調を素直に信じ、日本円を売って海外通貨を買っておけば安心と思っていましたが、リーマン・ショック以降で起こったのは全く逆の動きでした。「有事の日本円」と言われるように、何か不慮の事態が発生するとすぐ円が買われ円高になる、というのを何度も見てきました。あわせて、海外で生活することで「日本の良さ」に気づかされたということもあります。いずれにしても、他者のいうことを鵜呑みにせず、確認できる限り自分で一次情報にあたり、本質を確認する姿勢が大事だということを学びました。

そのようなときに、新たな出会い(気づき)がありました。別のところで既に少し記載しておりますが、アクティビストの存在です。(つづく)